1人で食べる姿見られたくない 若者の「便所飯」あるのか?

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「大学生や若いOLから3件相談」と精神科医

   便所飯については、朝日の記事に出ていた東大では、「気づいていないと言えなくもないですが、聞いたことがありませんね」(広報グループ)。名城大の総合政策部では、「把握できていませんので、指導もしていません。学食が1人で食べにくいというのはあるのかもしれませんが、具体的には聞いていないです」と話している。

   そこで、J-CASTニュースでは、有名大学の学生や新卒者に、便所飯を見たり、聞いたりしたことはないか取材した。すると、ある私立大の3年生男子(21)は、それを否定しながらも、「衝動に駆られることはあります。友だちがいないので、1人で食うのは回りの目線がつらいんです。学食で1人なのは、空いているときだけですね」。また、私立大の新卒者男性からは、「女の子では、聞いたような気がします。1人でランチするのは恥ずかしいというのが理由。女子には、比較的多いのでは」という声もあった。

   そして、ランチメイト症候群も唱える精神科医の町村静夫さんからは、実際に診察で若者から便所飯の告白を受けたという話を聞いた。町村さんは、ここ数年は年に1回ぐらいは診察中に話があるといい、2009年に入ってからは、大学生や若いOLから3件ほどあったというのだ。

「以前は、1人のときは、レストランや喫茶店などに逃げて食べる人が多くいました。しかし、最近は、『友人の友人にも見られる』とそれを避けるようなんです。自分と一緒に食べてくれない、でも、1人で食べると『魅力がない人』『弱い人』などと蔑まれる、バカにされるというんですね。特に、女性は仲間に入りにくいようです」

   その原因については、町村さんは、こう分析する。

「対人関係の能力が低下しているんです。携帯中毒や過保護などで友だちと遊ぶ時間が少なくなっています。しかし、大学などでは、仲間に入れないという恐怖心があるわけです。カウンセリングなどで正直に話す訓練をするのが大事。そうすれば『仲間に入れて』と言えるようになり、1人でも怯えないで済むでしょう」
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