「何らかのシナジー効果を出していく必要がある」
ただ、弱みは、外部リンクやトラックバックがないなど、ソーシャルメディア化されていないことで、アサヒ・コムの編集チームは、これらの機能を実装したいが、紙媒体の側が抵抗している、という。
朝日新聞は、どのように生き残りを図れば良いのか。佐々木さんは、「ソーシャルメディア化と、サイト間のシナジー効果」がカギだと見る。
「今回の買収については、CNET単体で儲かっているのなら単に買収するだけでもメリットがあると思いますが、現状はそうではない(儲かっていない)以上、何らかのシナジー効果を出していく必要があります。各サイトが『全く別ドメイン(分野)』というのでは意味がありません。自社のメディア戦略の中で、サイトがどのような形で一体化出来るのかが問題です」
新聞社のウェブサイトをめぐっては、毎日新聞や産経新聞がヤフーやMSNなどのポータルサイトと提携し、利用者誘導などの面で、ある程度の成功を収めている。現段階では、朝日新聞社が買収した各サイトは、今と同じ形で運営が続くとされているが、今後、「統合」を迫られる可能性も高そうだ。