「自転車ブーム」に鉄道各社「困った!」

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   2009年6月上旬から関東の駅で「そのまま自転車持ち込まないで」というポスターが貼り出されている。鉄道会社各社が連名で作成した車内マナー向上ポスターで、背景には最近の「自転車ブーム」があるという。

「そのまま自転車持ち込まないで」というポスター

東京メトロ 麹町駅で撮影
東京メトロ 麹町駅で撮影
「自転車を車内に持ち込む際は、折りたたむまたは解体して専用の袋にお入れください」

   そう書かれたポスターの下の方にはJR東日本や東京都交通局、東京メトロのほか、小田急電鉄、京王電鉄、西武鉄道、東急電鉄、東武鉄道など計11社の社名が連なっている。

   今回のポスター掲示は、一部の私鉄から「車内に自転車をそのまま持ち込むお客様がいて困っている」という声が出てためという。

「『そのまま』持ち込むということはダメです。旅客営業規則で決まっています」

   京王電鉄の担当者はそう話す。旅客営業規則とは鉄道会社が独自に定めている規則のことで、いずれも旧国鉄のものに準じた内容となっている。

西武鉄道は「そのまま」持ち込める特別列車運行

   小田急電鉄の場合、自転車は1人2つまで持ち込むことができるが、1個30kgを超えることはできない。しかも、長さが200cm以内、縦、横、奥行きの合計も250cm以内とされる。昨今の健康志向による「自転車ブーム」を受けて、この1年ほど乗客から「自転車を持ち込んでいいですか?」という問い合わせが「お客様センター」に多く寄せられるのだという。

「やはり沿線に観光地が多いですから。箱根だけでなく、ハイキングコースとして人気のある丹沢大山や、サイクリングスポットとして知られる宮ヶ瀬湖などもあります」(小田急)

   一方西武鉄道は、掲示には参加しているが、自転車愛好家を積極的に呼び込むイベントも開催している。「秩父サイクルトレイン」という、1日限定で池袋駅から西武秩父駅の区間、自転車を「そのまま」持ち込める特別列車を往復で運行させるイベントで、これまで3回開催された。07年11月の第1回には、250名の定員に1000名以上の応募があったという。西武観光の担当者は「まだはっきりとした日程は決まっていませんが、09年も秋口にやる予定です」と話している。

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