親の資産もあてにならない?
こうした中で、親の援助を期待する人も出てきそうだ。ただ、不況下でそれが期待できるか、あやしくなっている。
日本銀行が6月17日に発表した資金循環統計(速報)によると、預金や株式、保険などの家計の金融資産の08年度末の残高は1410兆円で、前年度末より3.7%減、55兆円減った。株価下落によって保有株の評価額が目減りしたからだ。
貯蓄も減っている。
総務省が09年6月16日に発表した家計調査(08年)によると、1世帯あたりの貯蓄現在高は1680万円で、07年に比べて2.3%減少。年間収入が同比1.8%減の637万円と減ったことが影響した。また、貯蓄残高が100万円未満の世帯は、07年の9.3%を1.4ポイント上回り、10.7%に増えた。
不況下で個人金融資産が全体的に減り、親の方も余裕がなくなりつつある。