自衛官「懲り懲り」が7割 日本の防衛、大ピンチ?

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幹部応募倍率、43.4倍から18.5倍に低下

   実際、入隊しても辞める自衛官が増えているケースもある。

   花形とされる航空自衛隊のパイロット。辞めたのが2004年、05年はそれぞれ3、5人だったのに、06~08年は年20人にも達したのだ。06年は、イラクの復興支援のため空自が空輸を始めた時期に当たる。中日新聞の09年6月23日付記事によると、「自信がなくなった」という理由もあったといい、社会的評価ややりがいがネックになった可能性はある。パイロットを1人育てるのに、2年間で5億円ほどもかかるというから、大きな損失だ。

   志願者をみても、ここ数年自衛隊の人気が落ちている。幹部候補生の応募倍率については、02年が43.4倍だったのが、07年には18.5倍にまで下がっているのだ。

   自衛隊離れについて、軍事評論家の江畑謙介さんは、団体行動を嫌う若者気質などもあるとしながらも、自衛隊内部の原因も大きいと指摘する。

「官僚的な事なかれ主義が、若い人の芽を摘んでいます。下手に失敗すると損をする、やっても評価されないなら何もしない方がよい、と思ってしまうようですよ。それで自分のやっている役割に社会的評価がないとして、もう続けられないとなってしまうわけです。防衛省は、アンケートの結果を重く受け止めて、改善しないといけません。年に5兆円も使っているのですから、国会でも、安全保障や防衛についてもっと議論しないといけませんね。自衛官の士気に関わる問題ですから」

   防衛省の報道室では、アンケートについて、「この結果だけをもって一概にお答えすることは困難であると考えるが、いずれにしても当方としては今般のMAMORの企画がその目的でもあるアンケート結果から垣間見える自衛官の素顔を知ってもらい、国防意識を高めてもらう契機となればよいのではないかと考えている」とのコメントを寄せている。

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