「いつか行政指導があると思っていました」
「いつか行政指導があると思っていました」
と明かすのは、ゲルマニウムのブレスレットやネックレスを製造販売している業者。
「ブームになった5、6年前はシルバーに溶かしただけの商品で10万円というのも出回っていました。高い商品なので、お客さんは効く気がするんでしょう。売れていましたが、ゲルマニウムの粉自体には効果はありません」
この会社もゲルマニウムのネックレスを扱っているが、ゲルマニウムの効果はなく、配合したセラミックにより遠赤外線効果を得られることをお客や販売業者に説明しているという。それでも商品名にゲルマニウムと記載しているのは、その方が売れるからだそうだ。
ただし、ゲルマニウムブームの火付けになった「ゲルマニウム粒」(ゲルマニウムの純度が高い粒状のもので、先が尖ったタイプ)は正しく使えば「コリに即効性がある」と主張する。
「ゲルマニウム全部が効かないと誤解されては困る」
とも話している。
健康関連商品の通販サイトを運営するケンコーコムは、ゲルマニウム関連を100件ほど扱っている。ゲルマニウムを繊維に織り込んだブラジャーやショーツ、ストッキングというユニークな商品もある。
同社広報担当者は、
「メーカー側に薬事法上の違反がないかということを改めて確認しています。ゲルマニウム自体の健康効果に科学的な根拠がないという調査結果については、販売そのものをやめるということも含めて対応を検討しています」
としている。
購入者からの返品の要望があれば、対応するそうだ。
「Yahoo!ショッピング」でゲルマニウムと検索してみると、2万7408件ヒットする。ヤフー広報担当者は、
「行政指導があれば、対処する方針です」
と回答した。