新生銀行とあおぞら銀行が合併に向けて最終調整に入っていることが、2009年6月25日、明らかになった。近く合意し、発表する見通しだ。合併時期は2010年中。合併後の総資産(連結ベース)は18兆265億円(09年3月末の合算)となり、中央三井トラスト・ホールディングス(15兆864億円)を抜いて、邦銀第6位となる。
09年3月期連結決算の最終損益は、新生銀行が1430億円の赤字、あおぞら銀行が2425億円の赤字だった。健全性を示す自己資本比率は新生が8.35%、あおぞらが11.60%(国内基準は4%)。
両行はともに経営破たんした旧長期信用銀行が前身。主要株主でもある外資系ファンド主導のもとで、企業主体のビジネスから消費者金融などの個人向けビジネスに軸足を移したが収益源として育たなかった。
リーマン・ショック後の金融危機の影響で、海外投資案件の損失が膨らむなど財務基盤が悪化、国からの公的資金の返済が滞るなど厳しい経営状況に置かれていたことから、水面下で経営統合を模索してきた。
なお、新生銀行とあおぞら銀行はそれぞれ、「両行の将来のあり方について議論を行っていることは事実だが、現時点で開示すべき具体的な決定事実はない。今後開示すべき決定事実があれば速やかに開示する」とコメントしている。