ヤマダなど日本大手が本格的な中国進出を進める可能性
一方、国内勢では、ヤマダ電機が2010年春までに遼寧省瀋陽市に直営大型店を出店する計画であるなど、日本市場が成熟する中で、拡大する中国市場に拠点を広げて規模拡大を目指す動きが出ている。中国では、農村の人たちの家電購入に政府が補助金を出す景気刺激策を続けており、家電市場はすでに日本の数倍に膨らんでいる。
問題は、中国では地域ごとに流通業界の規制が異なり、行政による介入も頻繁なことだ。05年春に靖国問題をきっかけに反日デモが吹き荒れ、日本企業とその製品が不買運動のターゲットになった記憶もまだ消えていない。
国美電器に対しては、米国の大手家電量販のベスト・バイが以前から資本提携を申し入れた経緯がある。蘇寧とラオックスの資本提携がまとまれば、日中間の投資の壁が低くなることも確実。それを契機にヤマダなど日本の大手量販店がM&Aを含めた本格的な中国進出を進める可能性もありそうだ。