吉野家「250円ラーメン」 なぜ失敗したのか

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立地に問題があった?

   ラーメン店には厳選した素材を使い、スープ、麺にこだわった個人経営が多く、大型チェーンは少ない。

   そんななかで着実に店舗を増やしているのが、ラーメン1杯390円で提供している「日高屋」だ。09年5月末時点で231店舗構える。既存店の売上高は09年5月が対前年比0.8%減と微減したが、3月は同比0.8%増、4月は同比1.1%増と健闘している。

   価格帯は吉野家HDとさほど変わらない。明暗を分けたのは何か。

   日高屋を運営するハイデイ日高の営業担当者は、「立地に大きな違いがある」と指摘する。

   同社の基本戦略は駅前の1等地の1階部分に店を出すこと。一方の吉野家HDはほとんどがもとの店を使っていて、「2等地が多い」。成功しているファーストフードのチェーンは、駅前に店を出しているという共通点があるそうだ。

   もう1つ、失敗の理由として考えられるのは、夜の売り上げが少なかったのではないか、という点。昼はほとんどの客がラーメンしか頼まないため、サイドメニューや飲み物を注文する夜が稼ぎ時になる。日高屋がアルコールと炒め物、定食類にも力を入れているのはそのためだ。

「たくさんメニューを用意すると効率が悪くなりますので、適度に、かつ自宅では調理しづらいものを中心に揃えています。誰でもできるようで、ラーメンのチェーン展開は難しいんです」
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