政府が「景気底打ち」を宣言した。2009年6月17日に発表した6月の月例経済報告で、景気の基調判断を2か月連続で上方修正した。「一部に持ち直しの動きがみられる」と、「悪化」の表現を7か月ぶりに削除した。
与謝野馨財務・金融・経済財政相は「景気は底を打ったと推定できる」とした。ただ、先行きについては「日本だけでコントロールできない部分があり、世界経済の状況によっては下振れリスクが生じる」と慎重な見方を示した。
また同日、日本銀行が発表した6月の金融経済月報によると、輸出と生産の先行きについての判断を、5月の「下げ止まりから持ち直しに転じていく」から「持ち直しを続ける」に上方修正した。在庫調整が進み、生産の回復基調が広がっている。
金融環境については、銀行の貸し出し態度などで「悪化に歯止めがかかる動きがみられる」と指摘した。