大和証券グループ本社は国内証券で初めて、不動産投資信託(REIT)の資産運用に参入する。大手不動産ファンドのダヴィンチ・ホールディングス系列のREIT、「DAオフィス投資法人」(DAO)が2009年7月に実施する第三者割当増資を引き受け、100億円を出資して傘下に収める。
同時にREITの運用会社である「ダヴィンチ・セレクト」(DS)の全株式をダヴィンチHDから譲り受ける。6月17日に大和証券とダヴィンチHDが合意した。 DAOは東京証券取引所に上場するJ-REITで、首都圏にオフィスビルを保有する。第三者割当増資で得た資金で財務基盤を強化する。
大和証券は、J-REITの資産運用会社を傘下に置くことで不動産アセットマネジメントに参入。優良なREIT商品を継続的に供給できる体制を整える。個人投資家の満足度を高めて、預かり資産の拡大をめざす。
買収にあたっては、サブプライムローンやリーマンショックの影響で不動産価格の下落が続くなか、割安になったとの判断が働いたとみられる。