運営を停止していた同窓会支援サイト「この指とまれ!」(通称・ゆびとま)が、2009年6月14日、サービスを再開した。登録者数350万人で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の老舗として知られた同サイトだが、新しい運営会社に関して不明な点も多く、ネットでは戸惑う声も出ている。
サービス復旧は「ゆびとま再生委員会」へ移管
「ゆびとま」は1996年にサービスを開始した。卒業後、疎遠になっていた同窓生と再会できるというのが売り物で、学校ごとに氏名とメールアドレスを登録すれば、同じく登録されている同窓生や恩師などとやりとりができる仕組みだ。登録者は約350万人とされており、同窓会支援サイトとしては国内最大と言われている。
だが、09年5月初めにサービスが停止。サイトトップで「甚大なトラブル」があったと説明した後、5月31日「ゆびとま再建委員会」事務局名義で、6月14日にサービスを再開する予定だと発表された。それによると、元の運営会社「この指とまれ」による復旧が困難だと判断されたため、復旧作業及びサービス管理業務などが、複数の企業と数名のヘビーユーザーから成る「ゆびとま再建委員会」に移管されたという。
新会社、代表者名も不明
14日公開された「仮設サイト」では、機能に制限があり、現在できるのは「同窓会名簿の閲覧」「メッセージの作成および送信」「メッセージの閲覧および返信」「送信済みメッセージの閲覧」のみ。入退会処理など、それ以外の機能はまだ対応できておらず、「順次機能を再開して参ります」としている。
また、運営しているのは「ゆびとまエンターテインメント」という組織で、企業サイトによると、「ゆびとま再建委員会」の中心となっている企業だという。事務所の所在地と、メールアドレスは公開されているが、電話番号や経営メンバーは記載されていない。
運営会社が代わったことで、ネットでは、
「会社概要、社名と住所しか書いてないし…電話番号も書いてないし…」
「責任者名も明らかにしない管理会社にまかせて、大丈夫~?」
「良く分からんところに個人情報を置くのは嫌過ぎる」
など、戸惑う書き込みが出ている。
「ゆびとまエンターテインメント」は企業ページで、「この指とまれ」と「個人情報保護に関する契約を締結した上で作業を進めてきておりますので、ご安心下さいますようお願い致します」と説明。今後の運営体制に関しては「後日正式にご案内致します」としている。