名古屋経済の惨状 土地は半値、賃貸ビルがらがら

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「3月には景気の底を脱却」?

   一方、名古屋市の生活保護世帯が2009年4月には、2万5257世帯になった。前年に比べると3600世帯以上増えた。中でも、母子家庭をのぞく、64歳以下の現役世帯では、1850世帯だったのが3766世帯に増加したという。また、これを裏付けるかのように、愛知県労働局が2009年5月29日に発表した「最近の雇用情勢」では、4月の有効求人倍率は0.52倍だった。一方で、新規求職者数は前年同月比63.8%増加している。

   これまで名古屋経済は、自動車産業で支えられていた。ほんの1年前までは「元気な名古屋」ともてはやされていたのも、自動車の輸出増に起因していた。その状況が昨秋以降、変わってしまった。「元気な名古屋」を取り戻せるのはいつか。名古屋経済に詳しい共立総合研究所の主任研究員・河村宏明さんはこう話す。

「3月には景気の底を脱却したと見ています。自動車メーカーでは在庫調整が一巡してきましたし、トヨタ『プリウス』の投入もあり、自動車がある程度売れてきた。部品工場ではフル稼働に近いと聞いています。しかし、設備投資には回らず、(名古屋経済)全体の底上げとなると、まだまだ先が見えません」
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