社内運動会が復活 「組織の風通しがよくなった」

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運動会成功が若手社員の自信に

   ところで、なぜ運動会なのだろうか。飲み会やパーティー、社内旅行でもいいのではないだろうか。セレスポの担当者は「幹事役には30代半ばの方が多く、一致団結のイメージのある運動会には魅力を感じているのではないでしょうか。そうすることで、社内の組織力を高めていきたい――そんな意気込みを感じます」と話す。

   また、社内運動会の企画を手がけるコミューン(京都府京都市)。同社でも社内運動会に関する問い合わせは3年前に比べると、5倍に増えているそうだ。代表の濱中倫秀さんは、「社内の運動会はバブル期以降、経費削減などで実施されていませんでしたが、2005年頃から、連帯感を強めたいということで注目されはじめました」と指摘する。社員同士が協力することが、社内風土の向上につながるというのだ。

   とはいえ、運動会と聞いて、最初は抵抗感のある人は多いのではないか。怪我の心配や業務への支障、休日出勤の煩わしさをこぼす人は少なからずいる。濱中さんも、「最初は反対する人も多いんですが、運動会当日は必ず盛り上がります」とプッシュする。

「終わった翌日は、社内では運動会の話で持ちきりになりようです。あのときはこうだった、ああすれば良かったという具合に。組織の風通しがよくなったという声はよく聞きます。また、運動会前には、実施する会社の幹事と打ち合わせをしています。幹事には若手社員が多いんです。彼らは仕事の合間を縫って企画していますから、運動会成功ともなると、自信にもなるみたいです」

   なお、日本能率協会が2009年4月23日に発表した「会社や社会に対する意識調査」によると、新入社員の60.5%は職場の先輩との人間関係構築には「運動会」が有効であると答えている。

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