老舗百貨店、続々とセールに参入
大丸は全フロアでお値打ち品が登場する「全館ザ・バーゲン」を心斎橋店、梅田店、神戸店で6月30日まで行っている(神戸は23日まで)。東京店は6月17日から行う。
心斎橋店では、紳士用スーツが3万9900円、紳士カジュアルシューズが8400円、婦人用カットソーTシャツが1000円、レインブーツが2625円、と百貨店にしては安い品がずらりと並ぶ。
さらに東京店は、「夏の婦人服ファッションバーゲン」も同時に開催する(6月30日まで)。
老舗百貨店が、続々とセールに参入している。
松屋銀座は、6月9日から15日まで婦人服Lサイズのバーゲン、6月24日から30日まで婦人靴有名ブランドセール、6月10日から16日まで紳士服イージーオーダーセール、6月24日から30日までハンドバッグ破格市を実施する。いずれも2~3割引きで、なかには半額になるものもあるそうだ。
「セールの回数は例年通りですが、こういうご時世なのでお買い得商品を増やしています」(広報担当者)
高島屋新宿も、6月16日まで紳士服イージーメイド2着セール、6月18日から22日まで夏のエキサイティングバーゲン、6月24日から29日まで婦人雑貨バーゲン、7月1日から7日まで夏の婦人服バーゲン、と目白押しだ。
高島屋他店でも、夏の婦人服や雑貨、アクセサリーのセールを6月いっぱい行っている。
一方、百貨店の関係者からはこんな声も上がっている。
「セール品を目玉にして集客するという百貨店も出てきていますが、安易に価格戦略にのっていくと、既存のお客が離れる可能性もあります。安い物にはそれなりの理由があって、品質が落ちるわけです。百貨店として、それでいいのでしょうか」
舵取りを誤れば、百貨店自体のブランド価値を下げることになりかねない。