外資が事業計画書抱えて参入準備に奔走中
おおよその貸出金利の水準は、たとえばローンの借り換えで年5.0~12.0%になっている。その1.5%を手数料としてmaneoが徴収、残りが貸し手の取り分だ。
maneoの場合、借り手と貸し手の個人情報をmaneoが管理。借り入れには年収証明や本人確認など、一般の消費者金融とほとんど変わらない手続きが必要で、さらに個人信用情報機関を通じて多重債務者やその予備軍でないことを確認して貸倒リスクを抑えている。
貸し手にとって、少額で期間数か月から長くて3年の「maneoファンド」に投資して資金運用していると考えれば、低金利の銀行の預金よりもお得。手元の余裕資金が人の役に立って、しかも儲かるという「一石二鳥」だ。
こうしたmaneoの好調ぶりを見て、P2P融資への参入を目論む人が増えている。なかでも、外資系金融機関をリストラされた社員や、退職した社員が事業計画書を抱えて奔走、事業化の算段に躍起だ。
また、あるSNS運営会社は、将来の本格的なP2P事業への進出をにらんで、「貸し手」を対象とした融資契約書作成サービスを仕掛けている。「外資系金融が参入をめざして、わざわざ下調べに来ている」(事情通)との情報もある。
海外では、米国のプロスパーや英国のZopaの成功例もあって、P2P融資は消費者に認知された、新しいお金の借り方として浸透している。日本での認知度の高まりに、さまざまな人の参入意欲に火がついた。「不況で生活費などの小口の借り入れニーズは高まっている」(消費者金融の関係者)背景もあって、第2、第3のmaneoの登場はそう遠くなさそうだ。