水がいらない薬用ハンドジェル開発
JTBは、2008年12月に朝日新聞と提携してカルチャーセンター事業を共同で手がけることを発表。09年5月には、任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー DSi」向けに旅行ガイドの「るるぶ」の内容を配信するサービスを開始。すでに東京編と京都編を配信していて、「他の観光地も順次実施していきたい」(広報室)と話す。
さまざまな企業とコラボしながら、矢継ぎ早に事業を多角化するJTBだが、その中心的な存在が「JTB法人東京」(JTBの100%子会社)だ。
09年2月、同社がメディカルコスメのドクターシーラボと共同開発して発売した薬用ハンドジェルは、もともと海外旅行で食事する際に、お手ふきやおしぼりの代わりに手をきれいにするものとして考案された。それが、このところの新型インフルエンザの拡大で「予防になる」と評判になった。
殺菌と保湿に優れ、機内の気圧にも考慮してつくられていて、製造をドクターシーラボ、JTB法人東京が商品企画から販売、プロモーションまでを一手に手がけた。薬用ハンドジェルの商品化についてJTB広報室は、「法人東京の社員がドクターシーラボの社員を偶然知っていて、ふだんの付き合いの中からアイデアが閃いたようです」と話す。
JTB法人東京は他にも、法人向けの教育プログラムの提供や地域活性化のためのイベント企画、また声優やタレントの養成所である「JTBエンタテイメントアカデミー」を運営する。
「旅行業を軸にしながら、社員一人ひとりが企業の効率化の手伝いを、何かできないかと考えています」(JTB広報室)
まだまだ、新たな事業が広がりそうだ。