私立大職員の平均年収は734万円
私立大学職員の平均年収は、日本私立学校振興・共済事業団の調べでは、2005年分が、42歳で734万円。これでも国家公務員の年収より高い。
職員待遇の基準について、文科省の私学部参事官室では、「学内の給与規程を作って下さいとは言っていますが、補助金が出ているからと言って、公務員に準じたものにとは言っていません。給与などは学内での管理・運営の話ですので、適正に処理されれば何も申し上げることはありません」と話す。
日本私大教連の書記次長は、突出した職員年収のわけをこう説明する。
「確かに、ぱっと見て高いですよね。大学によっていきさつは違うと思いますが、有名私大は、学生募集も順調ですし、一定の経営基盤があるので、それだけの年収を出せるのではないでしょうか。しかし、批判の声はそれほど聞いてはいません。国立大のように補助金を6割ももらっていれば、公務員に準じるのかもしれませんが、私大はそうではありません」
そのうえで、有名私大以外は、恵まれていないと指摘する。
「ここに載っているのは、トップ10の学校で、地方の中小規模の学校は年収が低いです。定員割れで、給与を削減していますから。補助金ぐらいではやっていけないのが実態です。ほかの大学職員から見れば、うらやましく、賃上げしてほしいと思っていますよ」
一方、関西大や早稲田大など各大学では、職員の年収については内部的なものとして公表しておらず、教職員組合の調査についても、確認できないので回答しかねるとしている。