機関投資家などのプロの投資家に限定した新たな市場「TOKYO AIM」が2009年6月1日、スタートした。5月29日に金融庁から取引所免許を取得していた。この市場に上場する企業はまだない。東証は「あくまで取引所としてのスタートです」と話し、「実際の取引が始まるのは最短でも秋ごろになりそう」とみている。
「TOKYO AIM」は、東京証券取引所グループがロンドン証券取引所の新興市場AIMに倣い、東証とロンドン証取が共同で運営している。投資家をプロ向けに限定することで、企業が上場する時に英文による情報開示や国際会計基準を認めるなど、上場基準や情報開示基準を緩やかにして国内外の新興企業を呼び込んでいく。
ただ、企業は東証が認可した「指定アドバイザー」(=証券会社など)を通じて上場するので、「証券会社側の上場審査のハードルが高くなる可能性がある」(市場関係者)との指摘もある。「指定アドバイザー」の認可も、現在1社もない。