エコカー減税で消費者の目が車に向いている
なぜ、海外自動車メーカーはこぞって、同様のキャンペーンを行っているのか。それは09年4月1日に施行された「エコカー減税」、09年度の補正予算案に盛り込まれている「環境対応車への買い換え・購入に対する補助制度」が関係している。いずれも、燃費・排ガス性能が一定基準に達している車を対象に、減税や補助金が適用されるというものだ。ただ、経済産業省製造産業局自動車課によると、輸入車の場合、この基準に達するのは4割という。
日本自動車輸入組合の担当者は、「『エコカー減税』もあって、いまは消費者の目が車に向いている」と指摘する。こうしたこともあって、5月の新車販売台数は前年同期比プラスになるといわれている。
そうした中、前出の担当者は「輸入車には減税対象車が少ない。そこで、各社が政府と同等の支援キャンペーンを打ち立てているのだろう」という。なんらの手立てを行わず、手をこまねいているわけにもいかない。
「消費者は価格に対してセンシティブになっています。今後、同等の取り組みをするメーカーが増える可能性もありそうです」