有人探査では「人間に近い形状が意味を持ってくる」?
戦略本部では、これらの反発について、発表資料の中で
「多数ご意見をいただいておりますが、我が国が得意とする特徴あるロボット技術であること、将来の有人探査を視野に入れたときに、人間に近い形状が意味を持ってくること、また、これが実現できれば、高度なロボット技術の実現と宇宙技術の融合が図られるなど大きな技術的波及効果が期待され、本来の探査の成果と合わせて、我が国の優れた技術力をアピールできるという点で宇宙開発戦略専門調査会にて肯定的に議論が行われております」
と反論。「2足型」が人と共同作業する時に強みを発揮すると考えている様子だ。
パブコメでの指摘を反映させた計画案は5月26日に開かれた専門調査会で大筋で了承され、6月上旬の会合で正式決定される。
戦略本部では、
「この種のものに寄せられるパブコメは、せいぜい2桁か、百数十件程度。4桁は、ちょっと見たことがありません」
と驚いている。パブコメを寄せた人の属性については非公表だが、パブコメのひとつには
「概観すると、宇宙関係部局(端的にはJAXA)のやりたいこと、進めたいプログラムの希望、等々が大体記述されていて、有人宇宙飛行以外は現場の声が反映していると思われる。この種の計画書に書いてもらえたのは関係者として慶賀すべきことだと感じる」
というものもあり、関係者と思われる、技術的に詳細な記述がされたものも多い。