「タミフル輸入代行できます」は「基本的にアウト」
薬事法の「広告」の定義は「顧客を誘引する意図が明確であること」「特定の医薬品だと分かる商品名が記載されていること」そして、「一般人が認知できる状態であること」の3つで、全ての要件を満たすと「広告」と見なされる。例えば、インターネット上で日本国内向けに「タミフル輸入代行できます」と表示することは「基本的にはアウトですね」。誰でもアクセスできる状態ならば、「タミフル」はもちろん「タミフル 購入」と検索してヒットするだけでも違反となる可能性があるという。
一方、ある業者は、
「トップバナーで『タミフル残りわずか、お急ぎください』と表示したら違法です。そこのところに気をつけ、サイト内検索で商品名を入れないと商品ページに辿り着けないようにしています」
といい、違法にならないよう工夫していることを強調する。実際、多くの業者がサイト内検索からでないと商品ページに辿り着けなくすることによって、「広告」には該当しないとしている。これに関しても、「個別の判断になりますが、例えば『タ』と入力しただけで、他の薬と一緒に一覧でタミフルが出てきた場合などは違反になる可能性があります」。
厚労省は現在、タミフルに関しては「現状把握の段階」としているが、他の薬品同様、違反があれば指導していくとのことだ。また、「未承認薬は偽造品だったり、有害物質を含んでいたりする可能性もありますので、一般の方は医療機関を通して服用してください」と注意を呼びかけている。
また、タミフルだけでなくマスクもネットで高騰している。ヤフーオークションでは、100円で出品された「マスク90枚」が2万1000円で落札される例もあった。2ちゃんねるには「マスク転売で12万儲けたwww」との書き込みもあり、業者も個人も今を商機と躍起になっているようだ。