「取材の様子YouTubeアップ」 ホリエモンの条件にNHKは...

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   急激にメディア露出が増えている「ホリエモン」ことライブドアの堀江貴文元社長が、ブログで取材に対してかみついている。かつては週刊文春の取材メールの内容を「あまりにも質問の内容が低レベルすぎる」として公開、話題になったが、今回矛先を向けられたのは、いわゆる「ライブドア事件」を特報したNHKだ。いったい、何があったのか。

「なにか問題でもあったのだろうか?不可解だよなあ」

   堀江氏は2009年5月19日、「NHKが取材依頼をしてきたのだが」というタイトルでブログを更新。NHKから取材の申し込みがあったことを明かしたのだが、

「かの、有名なライブドア事件のフライング報道をしたNHK社会部が私に取材依頼をしてきたので、受けますが、条件があります。とカウンターをだしてみた」

と、取材を受けるにあたって条件を出したのだという。その条件は、

「私のほうでも映像を撮らせていただきYouTubeにアップしてもよろしいですか?」

というもの。つまり、NHKが取材している様子を堀江氏が録画し、動画をユーチューブで公開する、というもの。この条件を伝えられたNHK側は、ブログによると「やっぱりいいです。と断ってきた」のだという。堀江氏は、この対応について、

「なにか問題でもあったのだろうか?私がインタビューの模様をYouTubeにアップしたら不都合でも?ないよなあ。。不可解だよなあ。NHKのフライング報道はなぜ起こったのか、それを聞きたかったのになあ」

と、不思議がってみせている(NHK広報局では、「取材の経緯に関する質問についてはお答えしかねます」とコメント)。

取材のプロセスが可視化・相対化されていく

   堀江氏がブログで取材内容を公開したのは、今回が初めてではない。09年2月には、週刊文春からの取材メールを「ブログで回答を公開すれば発売される同誌の記事と比較できるから面白い」として公開。「元ライブドア取締役の宮内亮治受刑者の人形をゴルフ場で打つのか?」といった質問に対して「事実無根」と回答したことを明らかにした上で、

「こういう事実無根の話は、誰が『創作』するのだろうか?」

と憤っている。なお、この取材結果は、同誌の09年2月26日号で「ホリエモンがゴルフのお供に持ち歩く『宮内人形』」というタイトルで記事化されており、記事では

「『創作』ではないことは改めて断るまでもないが、ここはまあ、売り上げに貢献してくれてありがとう!と一応言っとこう」

と反撃している。

   ただ、このような「取材のプロセスが一般に公開される」ということは、決して今に始まった話ではない。例えばITジャーナリストの佐々木俊尚氏は04年11月、ウェブサイトの運営者にメールで取材を申し込んだ時のエピソードをブログで振り返っている。

   この時は、「メールに限って取材を受ける。対面や電話では受けられない」といった趣旨の返答があり、その理由は

「メールでのやりとりであれば、そのやりとりの詳細な内容をウェブにアップし、その後記事に掲載された折りに取材内容をどの程度正確にお書きいただいたかを検証できるからです」

というものだったと言う。佐々木氏は

「今だから正直に打ち明けられるが、少し嫌な気持ちになった。どうして嫌な気持ちになったのかはよくわからないが、たぶん『取材』という行為のプロセス自体を、公にした経験がなかったからだろう」

と、当時の心境を明かす一方、取材自体については

「私自身はできうる限り公平な視点で記事を書けたと思うし、結果的にはこのメールでの取材は非常にうまくいったと思う」

と振り返る。

   このブログが書かれたのは実に4年半前。この時点で「取材のプロセスが可視化・相対化されていく」という傾向は、すでに明らかになっていた。

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