会社ロゴデザインで月20~30万を稼ぎ出す人もいる
インターネットサービス事業を手がける「リート」(神奈川県幸区)では、法人が個人への仕事依頼を仲介するサイト「仕事マーケットプレイス ランサーズ」を運営している。
具体的には「会社ロゴを作りたい」「サイトデザインを作って欲しい」「英訳をして欲しい」――こうした法人からの仕事依頼がサイトには掲載されている。それに対して個人がロゴなどを作成し、サイトを通じて提案。複数人が挙げた場合にはその中から1つが選ばれ、採用されれば報酬が得られるという仕組みだ。
ネーミングの考案やロゴのデザインでは1~3万円程度の報酬が得られる。ホームページの作成を依頼するものでは50~100万円と大口のものもある。なお、会員登録は無料で年齢や職業、スキルと経験、自己PRといった基本情報が記載される。
リート社の代表・秋好陽介さんによると、サービスを開始した08年12月以来、不況も手伝って、会員者数や依頼する法人は増え続けているようだ。また、09年4月からは企業側が個人に直接依頼したり、個人が企業側に働きかけたりと機能拡大をはかった。利用者のほとんどは会社員だ。それもデザイナーの仕事をしている人が多い。なかには月20~30万を稼ぎ出す人もいる。
秋好さんは、次のように話す。
「お金が欲しいという理由もありますが、スキルを生かして自己実現したいと考えている方も多いようです」
一方、サンカネットワーク(東京都杉並区)が運営するサイト「ボラバイト」。このサイトでは、全国の農家や牧場、宿泊施設でのアルバイトを紹介している。利用者は男女比4:6で、女性が多い。住み込みのバイトもあるが、人気が高まっているのは農園での日帰り、短期のバイトだ。
代表の山本和司さんによると、「昨年からの経済状況で、最近では土日に働きたいという人は多い。中には、会社の有給を利用して参加する人もいます。このゴールデンウィークも1週間、農園や宿泊施設での仕事に当てた人がいました」と明かす。サイトを立ち上げた1999年は25歳以下の若年層が8割だったが、ここ1年は25歳以下が7割弱。参加者の年齢も25~40代と幅が広がったという。
もっとも、日帰りの仕事は時給480~600円。給料目当てというよりも、農業経験に興味のある参加者もいる。山本さんは「大地の中で汗を流して収穫した喜びは何にも変えられない。農業体験してみたい気持ちの強い人は歓迎します」と話していた。