大手銀行6グループで初の首位 りそな大健闘の秘密

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自己資本比率が、公的資金の返済でさらに低下?

   もっとも、それだから万々歳というわけでもない。

   りそなは資本注入時に3兆1280億円あった公的資金を、この3月末までに2兆852億円にまで減らした。しかし、完済まではなお時間を要する。

   悩ましいのは自己資本比率だ。この3月期の減益要因の多くは不良債権費用が膨らんだことだ。不良債権処理を進めれば、自己資本を毀損しかねない。どの銀行も不良債権処理を進める一方で資本増強に動くなか、りそなの場合は不良債権処理で目減りする自己資本比率が、公的資金の返済でさらに低下する恐れが出てくるわけだ。

   返済に充てる原資の問題もある。肝心の本業が、景気悪化で主力とする中小企業向け貸出が思うように伸ばせない。さらには、投資信託の販売手数料も株式市場が上向かないことには見込みが薄く、不動産関連手数料もマーケットしだいと厳しい。

   09年3月期決算ではマイナス幅の縮小に効果的だった株式の持ち合い解消だが、株価が上昇基調に転じればプラスに働く。保有する株式が多いほど影響も大きいので、株価上昇時には「急浮上」できるが、りそなはその「武器」を持たない。

   10年3月期の最終損益を、りそなは19%減1000億円と減益を予想している。

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