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「学校版クレーム対応ゲーム」で学ぶ

   一方、保護者との間に起きたトラブルをシュミレーションし、対応策を紹介するサイトもある。編集プロダクションの「コンテクスト」が2009年3月10日に開設したサイト「Teachers Online-先生のミカタウェブ-」だ。教育誌の編集に携わってきた代表の佐藤明彦さんが、現場で働く若い教員のトラブル解決に役立つようにと立ち上げた。教師が学級通信に使えそうな著作権フリーの例文集が掲載されているほか、有料会員向けには、クレーム研究者として知られる大阪大学大学院の小野田正利教授の講演が閲覧できる。料金は月で525円。

   中でもユニークなのは「学校版クレーム対応ゲーム」。現在公開されている【Case1】では、ケガをして帰ってきた子供を不信に思った保護者が来校し、責任を取ってほしいと訴えてきたという設定だ。

   利用者はストーリーに従ってクリックするだけだが、途中、保護者への対応が三択で迫られる。ゲームを通じて、子どもとその親に対する正しい対応を学べるという仕組みだ。代表の佐藤さんは次のように話す。

「企業では初任者研修でクレーム対応を学ぶ機会がありますが、学校では保護者の対応を学ぶ機会は少ない。それを知る機会の一つとして企画しました」

   また、学校側の事情が保護者に伝わらず、誤解や偏見となってしまうこともあると指摘する。

「たとえば、こんな話があります。研修が多く、学校を欠席。それを保護者の方が『あの先生はやる気がないのでは』――こう見てしまったそうです。実際は代わりの先生がフォローすることになっています。この場合、きちんと保護者に情報が伝わっていないことが問題だったのです」
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