auは「競争が機能しているため、ルール化必要ない」
この両社に対して、auの小野寺正KDDI社長は「競争が機能しているため、ルール化は必要ない」と強調し、むしろ批判の矛先を固定電話に向ける。「算定ルールが統一されて接続料が下がれば各社の減収につながり、むしろNTT東西のみ利することになる」という考えからだ。
激しい意見の対立をにらみながら、審議会は「ルール作り」に向かって走り始めている。接続料に販売奨励金が算入されていることへの批判があり、ルール作りは不可避との構えだ。ならば「算定ルールの透明性が高まって接続料が下がれば、通話料も下がるのでは」と期待も高まる。一方、総務省内にも「接続料が下がれば各社のコストは減るが収入も減る。必ずしも通話料が安くなるとは限らない」との冷めた見方もあり、行方はまだ見通せない情況だ。