「マスク」買い占め続出 連休明けまで手に入らない?

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   世界中で猛威をふるう新型インフルエンザから身を守ろうと、マスクを買い占める客が相次いでいる。品切れになったり、ゴールデンウィーク明けまで入荷しないという店もあり、消費者の間で不安が広がっている。一方、連休を返上して増産することを決めたメーカーからは「急なことで現場は大変だ」という戸惑いの声も上がっている。

インフルエンザ報道が目立ちだした4月26日頃から売れ出す

   国立感染症研究所によると、2009年5月1日時点でメキシコ、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、英国、イスラエル、スペイン、ドイツ、オーストリア、スイス、オランダで感染が確認されている。

   日本では今のところ確認されていないが、他国同様に流行する可能があると指摘する専門家もいる。

   主な感染経路は、くしゃみやせきを通じての飛沫感染だ。簡単にできる予防は手洗いと、うがいの徹底で、人が集まる密閉した場所に行かない、バランスの良い食事をして十分に睡眠を取り体力をつける、というのも有効だ。

   人気が高いのは不織布でできた使い捨てのマスクで、花粉用とウイルス対策用の2種類がある。花粉の直径が約0.03mmであるのに対し、一般的なインフルエンザウイルスは約0.0001mmと小さい。ウイルス用は3層構造になっていたり、特殊フィルターを使うなどして、ウイルスの侵入を9割以上カットする作りになっている。

   すでに、外出時にマスクを着用する人も増えている。実際、薬局やドラッグストアで不織布マスクを買い占める人も目立っており、品切れしている店もある。

   実際に行ってみると、東京・麹町にあるドラッグストア2店舗ではすでになくなっていた。ある店はレジ付近の壁一面にマスクコーナーを特設していたが、不織布タイプは1つも残っていなかった。

   いつ入荷するのかと聞くと、店員は、

「近日中に入荷する予定だが、どのくらいの量が入ってくるかわからない」

と答えた。

   また、マスクを買いに来たのか、空の棚を見て驚いている男性会社員もいた。欠品が続けば、消費者の間で不安が広がりそうだ。

   ドラッグストア大手のマツモトキヨシでも、マスクが一部売り切れている。

   広報担当者は、こう明かす。

「例年、花粉が落ち着くとマスクは売れなくなるんですが、新型インフルエンザの報道が目立ちだした4月26日頃から売れ出し、前年をはるかに上回る勢いです。通常は発注してから遅くても2日後に入荷しますが、メーカーによってゴールデンウィーク明けでないと入ってきません」

ゴールデンウィークを返上して増産

   例年では売れない時期に急に売れ出したので、ゴールデンウィークを返上するなどして増産することを決めたメーカーもある。

   顔にフィットする立体タイプのマスクを発売しているユニチャームは、4月28日から生産ラインをフル稼働している。ゴールデンウィークも休みなしだ。

「例年は花粉症が終息し、マスクの生産は閑散期に入りますが、冬場のピーク時と同じか、上回る量の生産をかけています。急なことなので現場は大変だと思います」(広報担当者)

   3次元タイプのマスクを出している興和も、

「欠品してお客さまにご迷惑がかからないよう、ゴールデンウィーク中も増産体制を敷いています」

としている。

   1枚2500円以上するマスクも売れているそうだ。

   抗ウイルス鉱物ドロマイトをフィルター部分に吹き付けることで高い抗菌効果がある「バリエール」は、50枚入りで1万2600円。4月28日からカラダファクトリーが一般向け販売をしたところ注文が相次ぎ、既に品薄状態だ。

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