中卒元ニート女が書くネット長編 「うちの母ちゃん凄いぞ」に感動沸騰

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「ゆとり世代」を育てる方法論のひとつ?

   ある日「クズ子」は「母ちゃん」と食べた寿司が「あまりに美味しかった」のをきっかけに、「お寿司食べたいから寿司屋で働いてみよう!」という単純思考でニート脱出を決意する。だが、いざ働き出すと勤務態度もいい加減で、遅刻癖もひどい。彼女を徐々に自立させるのは、「生きてる価値がないと思ったんなら、価値がある人間に変わればいいじゃない」と励まし続ける「母ちゃん」と、厳しくも優しく指導する寿司屋の「トレーナーさん」と同僚たち。ついには正社員となり、店の指揮を任されるまでに成長する。

   一家族の内実を赤裸々に語るストーリーは6スレッドにも及び、「クズ子」の書き込みが終わった09年4月25日には、「毎晩楽しみにしてた!ありがとう!」「こんなに何日も張り付いて見たスレは初めてだよ」「カーチャンに少し優しくなれそうな気がする」「人生が面白いってことを再確認できたよ」などと、思い思いに心を動かされたとする書き込みが相次いだ。

   このスレッドをまとめたサイト「無題のドキュメント」「ワラノート」にも合わせて700件以上のはてなブックマークがついており、好意的なコメントであふれている。「文章うまいなあ。心理描写が素直で的確だなあ」と「クズ子」の文章力を評価する声や、「自分から社会に出て行くのをひたすら「待つ」、そして励ます行程が描き出されている」と、「クズ子」の成長と、それを促す周りの人物の行動に言及するコメントも目立っている。

   一方、こんな見方も出ている。ブログ「ヌルめのつぶやき」は、すぐに折れやすく、やる気もない「クズ子」が寿司屋勤務を継続できたことに注目し、「人が何を動機に行動を起こすのか」に着目したマネジメントは「ゆとり世代」を育てる方法論のひとつなのではないかと分析している。その上で、こう指摘する。

「『使えない』と諦めてしまわず、今だからこそ、『人を育てる』というのがどういう事なのかを、考え直してみてもいいのかもしれない」
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