褒めることを積極的に励行すると社内の雰囲気はよくなる
一方、誰かが直接励ましてくれるサービスもある。webサービスなどを提供するウェブスマイルが2009年2月26日にオープンした、携帯電話向けコミュニティサイト「ホメラー」だ。「ホメラー」では、褒めてもらいたい内容について利用者がトピックスを立てると、それに対する「褒められる」コメントが書き込まれる。
たとえば、「彼が忘れられない」との話題を書いた女性は、彼のことを思うと夜も眠れず、おやつも喉に通らない――せつない気持ちを切々と訴える。これに対して、「恋する気持ちステキだわ~」「それだけ人を愛せるなんて素晴らしいですよ」などと励まされていた。ほかには仕事に関する書き込みが多く、仕事に関する悩や遅刻をしてしまったこと、仕事でうまくいったことなどが話題だった。
ウェブスマイルの代表・渡辺英志さんは、このサービスをはじめたのは「人が喜ぶ事ってなんだろうと考えたときに、それは、褒めることだと思ったんです」と話す。もっとも、実は渡辺さん自身が社内で、部下に対して褒めていることが少ないな との思いがあった。ちなみに、今では褒めることを積極的に励行し、社内の雰囲気はよくなったと胸を張る。
そんなこともあり、携帯電話でのサービスと「褒める」を結びつけた。個人の利用は無料だが、法人向けには、社員間だけで書き込み・閲覧できるようにカスタマイズしたものを有料提供することを見込んでいる。
「同僚に褒めるのは照れくさいし、先輩にいきなり感謝を言うのもためらってしまう――そんなことがありませんか。社内で褒め合うことは素敵だと思います。とくに最近では社員間の距離があいていて、コミュニケーションしづらい雰囲気がある。少し違った切り口で、コミュニケーションの活性化に役立ててみるのはどうでしょうか」