省エネ家電を買うと「エコポイント」が付くグリーン家電エコポイント制度が、2009年5月15日に始まる。当初は7月の予定だったが、ポイントが付くまで買わない「買い控え」傾向が強まり、実施を早めた形だ。しかし詳細を詰めるのはこれからで、「対象製品は何か」「ポイントをもらったはいいが、いったい何に使えるか」など消費者は戸惑っている。
エアコンと冷蔵庫は価格の5%、地上デジTVは10%
星4つ以上がエコポイントの対象になる
追加経済対策として盛り込まれた家電エコポイントについて、09年5月15日以降に購入した省エネ家電が対象になるとの方針を4月21日、政府が明らかにした。当初は7月の予定だったが、2か月近く前倒しした。
概要はおおむね以下の通りだ。ただ、細かな点は変更される可能性もある。対象は、省エネ性能を示す「統一省エネラベル」で星が4つ以上ついたエアコン、冷蔵庫、地上デジタル放送対応テレビ。エアコンと冷蔵庫は価格の5%相当、地デジ対応テレビは10%相当のポイントが付く。購入時、これまで使っていたものをリサイクルに出した場合、リサイクル料金相当分のポイントも加わる。
環境省によると、基準を満たした新品であれば、家電量販店のほか、電器屋、ネット通販など国内どこで買っても、一律にポイントが付与される。
例えば、10万円のエアコンを買って古いものをリサイクルに出した場合、5000円分のポイントとリサイクル料金分(相場2625円)が加わり、最大で7625円のポイントがもらえる。10%のポイントが付く地デジテレビは、10万円のテレビで1万円分がもらえ、リサイクル料(相場2835円)が加わると1万2835円のポイントになる。
ポイントを得るためには、「領収書」「保証書」「リサイクル券」を、今後設ける事務局に郵送などで送る必要がある。
ポイントの交換方法は検討中
期待が高まるエコポイントだが、2か月近くも前倒しになったこともあり、詳細はまだ決まっていない。
ブログにこんな書き込みも寄せられている。
「どのようにポイントが付加され、そのポイントが何に使えるのかイマイチ良くわからない」
「問題はもらったエコポイントは何に使える、何に交換できるか?」
「下手したら、ポイント付与だけで、何にも使えなくなったりして(笑)」
環境省環境経済課にも「ポイントを何に使えるのか」といった問い合わせや、「交換商品を見てから、買い換えを決めたい」という意見が消費者から寄せられているそうだ。
経済産業省情報通信機器課によると、ポイントについて(1)電球型蛍光灯などの省エネ家電に換えられる(2)車よりも環境にやさしい電車を使ってもらうために、スイカのような電子マネーにチャージされる(3)リサイクル素材を使った商品に交換する、などの案が検討されている。複数の選択肢から自由に選べるという形になる。
同課課長は、
「エコ商品に限らず、いろんなものと交換できるようになると思います。確定するのは補正予算(2900億円を計上)が通った後なので6月頃になると思うが、5月15日時点で何らかの例示はできるのではないか」
と話している。