中には面接官の態度に「キレ」てしまった人も
こうした圧迫面接に対する不信は、Q&Aサイトの「ヤフー知恵袋」にも書き込まれていた。「今の就職活動って買い手市場ということもあって、面接は圧迫的なんですか??」(2009/4/12)と書き込んだある会社員は、がっくりと肩を落として帰る学生に同情。「私が就活時、圧迫的だったり意地悪さを感じた企業は今でも覚えてるし、内定もらっても良いイメージは持てませんでした」と書いている。
また、「君たちはゆとり教育だから、どこの会社の人事もいらない」と言われたとか、人を小馬鹿にするような態度には腹が立ち「自分の存在を全否定された気分でした」などと述べるものもあった。中には、売り言葉に買い言葉、面接官の態度に「キレ」てしまったという人までいた。
就職生のための就活情報サイト「就活ブレイキングニュース」の代表・田中匠身さんは、「前年との単純な比較はできないが、学生さんの話を聞いていると、圧迫面接の話題が増えているように感じる」と話す。
「圧迫面接で企業側はストレス耐性をみています。採用者数が絞られている現状では、少ない採用人数の中でミスが許されない――ストレス耐性を見極めることは最重要ポイントなのです。また、入社後のミスマッチを減らしたいこともあり、打たれ強い人を求めています。その見極めのために、圧迫面接が広く用いられているのでしょう。しかし、それにしても人格否定まではやりすぎのように思います」
もっとも、田中さん自身は「圧迫面接は好ましくない」と考えている。中途採用では圧迫面接はない。新卒に関しては企業側が圧倒的に強く、両者の関係は正常ではないと指摘している。