タレントの北野誠さんが無期限謹慎処分を受けている問題で、その原因をめぐって、様々な憶測がさらに広がっている。複数の週刊誌が、「北野さんの一連の発言が、芸能界の『ドン』の逆鱗に触れたのが原因」などと報じるものの、当事者は「記事は事実無根」と主張。有名人ブログでも様々な言及がなされるなど、事態は混迷を深めている。
「週刊誌記事は事実無根」と周防社長激怒説を否定
関西ローカルの人気ラジオ番組「誠のサイキック青年団」(朝日放送、ABC)が2009年3月8日に突然打ち切りになり、3月13日には、北野さんの所属事務所の松竹芸能が、北野さんの無期限謹慎処分と同社役員・社員に対する懲戒処分を発表した。
さらに、北野さんをめぐって、芸能事務所でつくる業界団体「日本音楽事業者協会」(音事協)がABCと松竹芸能に抗議文を送付。抗議された両社は、音事協を退会していたことも明らかになった。
事態は大きくなっていく一方だが、北野さんの、どのような発言が処分の対象になったのかを当事者が明らかにしないため、様々な憶測が広がり続けている。
そんな中、首都圏では09年4月16日に発売された「週刊新潮」「週刊文春」(いずれも09月4月23日号)の2誌が、その原因について言及した。両誌では、北野さんが、芸能界で大きな影響力を持つとされる、バーニングプロダクションの周防郁雄社長や、同プロダクション関係者を揶揄したと指摘。北野さんの一連の発言が周防社長の逆鱗に触れた、などと報じている。
周防社長をめぐっては、過去に
「大手書店も手に入れた芸能界のドン」(99年10月15日、週刊朝日)
「"バーニング帝国"の素顔」(00年、「サンデー毎日」連載)
といった記事が週刊誌に掲載されるなど、芸能界に対する影響力の大きさが指摘されてきた。また、01年5月には、オフィスに銃弾が撃ち込まれるというトラブルも起こっている。このことから、同事務所をめぐっては、さまざまな憶測がささやかれてきたのも事実だ。
もっとも、バーニングプロダクションの担当者は
「(周防社長が「激高した」というのは)違いますよ。(文春・新潮の)記事は事実無根。当方から(松竹芸能・ABCに)抗議をした事実もありません」
と、両誌が唱える「周防社長激怒説」を否定。謹慎の原因については明らかにならないままだ。
桂ざこば、村西とおるも「バーニング」に言及
こんな状況を受けて、芸能界でも、今回の問題についての発言が相次いでいる。
例えば、落語家の桂ざこばさんが4月14日放送のABCのラジオ番組の中で、「北野誠!がんばれよ!何を言うたんや、北野誠!!バーニング!」などと発言。進行役のアナウンサーを慌てさせた。
また、AV監督の村西とおるさんは、「周防社長激怒説」を支持している様子で、4月17日のブログで、
「運あってドンといわれるほどの立場に昇りつめた人物であれば、たいがいのことは笑って許せる器量を見せるべきでございます」
「北野誠氏は最後のラジオ出演となった番組の中で涙した、というではありませんか。『許す』ことで周防氏、あなた自身が救われることがある筈でございます。周防氏、あなたが『秘密』にして隠しておきたいことを私はいくつか知っています。タカをくくらないほうがいいと思います」
と、周防社長側に冷静な対応を求めている。
「ブログの女王」こと中川翔子さんも、4月19日夜に、突然
「バーニングゥーーーーーー
ぽんぽんぽんぽんぽん」
と書き込んだ。文脈が明らかでないため、中川さんの意図するところは不明だ。ただ、中川さんは08年12月18日には
「北野誠さんのアドレスをおしえていただいちゃいました、勝彦(編注: 1994年に死去した中川さんの父親)と仲良しで、翔子ができたときすぐ報告きいてたり翔子が赤ちゃんのときに抱いてくださってたり無茶苦茶仲良くしてくださってたそうです」
と、中川さんの父親が北野さんと親密な交流があったことを披露。このことから、「ブログの記事は、北野さんがらみで書かれたもの」といったうがった見方も広がっている。