スーパーは特色あれば生き残る 中堅「マルエツ」「ライフ」が絶好調

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大手は商圏が広すぎて、地域ニーズに応えられない

   5期連続で営業最高益を更新しているのは、食品中心のスーパー「ライフ」を全国203店舗展開するライフコーポレーション

   利益率を下げて、畜産物と農産物を安く提供したことが集客につながり、既存店売上高は前期比2.4%増、客数が2.0%増、客単価が0.4%増と好調だった。

   一方で、同社は大手のように数百品目にわたる値下げを実施していない。その理由をこう説明する。

「大規模値下げをするには利益率を上げるために商品数を絞らなければなりません。結果的に失うお客も出てくる。当社は(大規模値下げを)やろうとは考えていません。それよりも週ごとにタイムリーな商品を安く提供し、中規模スーパーだからこそ、できることを進めていきます。大手のネックは商圏を広くとらなければならず、結果的に地域のニーズに応えられなること。それに比べ中規模スーパーは地域に根ざし、細かな要望に応えられる、という強みがあります」

   ライフコーポレーションの09年2月期(08年3月1日~09年2月28日)は、営業収入が前期比5.3%増の4629億6800万円、経常利益は同比13.5%増の110億6100万円。当期純利益は同比27.4%増の54億5000万円となり、計画数値を上回った。部門別売上高は生鮮食品が前期比5.9%増、一般食品同比7.1%増。

   不況下で消費者が外食を控え、食材を買って家庭で調理する「内食回帰」の傾向が強まるなか、大手各社は「生活応援」「家計応援」などと銘打ち、数百から数千品目にわたる大規模値下げを08年後半から実施。「値引き合戦」へと発展した。

   にもかかわらず、イオンの09年2月期(08年2月21日~09年2月28日)売上高は5兆2307億8600万円で、前期比1.2%増となったが、営業利益は1243億7300万円で同比20.3%減。2期続けての減益となっている。最終損益は27億円の赤字(前期は439億円の黒字)で、7期ぶりに赤字に転落した。

   セブン&アイ・ホールディングスはイトーヨーカ堂をはじめとするスーパー事業の営業利益が、前年比27.4%減の247億4200万円(08年3月1日~09年2月28日)。

   大手の業績はどこもあまりはかばしくない。値下げするだけでは生き残っていけないかもしれない。

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