内需乏しく「復活」は一時的?
好調だった荷動きも09年に入ってからややその勢いが低調になっている。日本海事センターは「(ウォン安効果がはがれた感じもあって)若干下がりぎみではあります。景気動向と実際の荷動きは半年ほどのタイムラグがありますから、それが現れたといえます」と説明する。
3月下旬あたりからウォンは上昇。4月になっても1ドル=1300ウォン台で推移している。また、世界的に荷動きが止まってしまったことも影響したようだ。
「底をついたという感じはありませんね」と、同センターはいう。
国際金融アナリストの枝川二郎氏は、「問題点は、株価下落と外貨借り入れ。借り入れは返済しなければならないので、ウォン安がかえって負担になる場面もある。また韓国経済は内需が乏しいので、日本以上に輸出産業の影響を受けやすい。ウォンが上がれば輸出産業にとっては痛手。そのあたりがどうか」と話す。
韓国製品のメリットは安価なところ。「ブランド力のある製品が乏しいのも国際競争力の点からは弱い」(枝川氏)とも指摘する。
いまは韓国政府の、17.7兆ウォンの景気対策や政策金利の引き下げが効いていて、イ・ミョンバク大統領も強気だが、上昇ムードがこのまま持続するかは不透明だ。