自販機メーカー「今後、両立が課題になる」
ところが、未成年を排除しようと顔認証を厳しくすると、買えない成人も増えてくるようなのだ。ネット上では、そんな報告が次々寄せられている。
2ちゃんねるを見ると、「俺、不惑過ぎたけど買えないぞwww」「近所の60過ぎのオバチャン 『私、買えなかったのよ』 って喜んでたよ」といったケースの書き込みまである。
20歳前後で年齢の識別が難しいときは、運転免許証でタバコを買うことができる。それが、もっと年齢が上の人でも免許証で買うしかない可能性が出てくるわけだ。
顔認証方式を販売するフジタカによると、財務省に認定された2008年7月前後には、生産が追いつかないほど注文が相次いだ。カード方式のタスポと違って、手ぶらで買えるため利用が多いと期待されたらしい。しかし、その後は、そんな騒ぎも収まり、安定した売り上げになっているという。
顔認証を厳しくしたことも関係があるのだろうか。この方式は、全国で50~60万台あるタバコ自販機のまだ1%ほどに留まっている。
これに対し、フジタカの広報担当者は、「自販機では、未成年対策を最優先にしています。買えない成人が増えるというご指摘については、今後、両立が課題になると考えています」と話している。
タスポなどの不人気で、コンビニでタバコを買う人が増えている。自販機がもう少し使いやすくなるのは、まだ先のようだ。