日本人の体格からすると、適用されるケースは少ない
実は、この方針を取り入れている航空会社はユナイテッド航空が初めてではない。例えば格安航空会社として知られるサウスウエスト航空は、この方針を1980年代から取り入れている。それ以外にも、最大手のデルタ航空やコンチネンタル航空が、すでにこの方針を導入しており、特にコンチネンタル航空は、日本語ウェブサイトにも「余分の座席が必要なお客様」という項目があり、
「コンチネンタル航空では、必要と認められた場合に、ご利用区間それぞれに対して追加分のお座席のご購入、アップグレートに応じていただけないお客様のご搭乗はお断りさせていただきます」
とクギをさしている。
一方、前出のユナイテッド航空の担当者は、
「日本人の体格からすると、アジアでは、それ以外の地域に比べて(今回の方針が)適用されるケースは少ないのでは」
と話しており、日本路線でルールが適用される回数は実際には多くはないとの見方だ。OECD(経済協力開発機構)の06年の調査でも、15歳以上で肥満の人の割合は米国では34.3%なのに対し、日本は3.9%で、韓国は3.5%。この担当者の見方を裏付けている形だ。
さらに、ブルームバーグが報じたところによると、前出のサウスウエスト航空の場合でも、実際に2席目のチケットを購入した乗客は、全体の2%に満たないのだという。
ルールを定める米航空会社が多いことは間違いそうだが、この方針がどこまで厳格に運用されるかは未知数だというのが実際のところのようだ。