景気悪くなってもほとんどの客はキャンセルしない
公認フェラーリ専門誌「SCUDERIA(スクーデリア)」(ネコ・パブリッシング発行)の上野和秀編集員はこうみている。
「今出ている台数は景気がここまで悪くなる前に受注したものですが、納品後、ほとんどの顧客はキャンセルしないようです。数千万円という金額を出すだけのブランド力があるのだと思います」
揺るがないブランド力は、こんなところにも見られる。
フェラーリ・ジャパンは国内で販売する7車種を09年3月完成分から3~4%(約70万~363万円)程度値上げする。原材料高による生産コストで伊フェラーリが世界販売価格を引き上げるためだ。08年1月以降にも数百万円単位の値上げをしている。
「ルイ・ヴィトン」「クリスチャン・ディオール」「プラダ」などの高級ブランドが不況下で売れず、「円高還元」という名のもとに続々と値下げしている。フェラーリがこれだけ強気の商売ができるのは、売れているから成せる技、と言えそうだ。
09年夏には、待望の新型車「フェラーリ・カリフォルニア」が発売される。国内販売価格は2360万円。これも人気になりそうだ。