低価格弁当、コンビニにも広がる
10年前から変わらず、250円で弁当を売っているのは、千葉県船橋市の「てらおストア」。咲が丘の本店と西船橋店で、「チキンカツ弁当」「鯖味噌弁当」「チキン南蛮弁当」「焼き肉弁当」など10種類を展開する。どれも250円だ。本店では1日平均200~300個、多い時は400個売れる。周りに会社が多い西船橋店は平日に600~700個も出るという。本店店長は、
「肉や油など原材料費が上がっているので、ぎりぎりの状態で続けています。1個あたりの利益は小さいが、数売ることで採算をとっています」
という。
広島市中区の「生鮮市場GOGOやまぐち」は、1個263円で「鳥唐揚げ弁当」「肉じゃが弁当」「ハンバーグ弁当」「豆腐ハンバーグ弁当」「酢鳥弁当」「塩鯖弁当」「鰻丼」(期間限定)などを販売している。ごはんも250グラムとたっぷり入っている。
山口利郎社長は、
「安いだけでなく、ほとんど店で手作りしているという点が売りです」
とPRする。
会社員がまとめ買いしたり、タクシーの運転手も利用し、お昼時には売り場が大混雑する。4年前に売り始めた頃には1日200食程度だったが、今は1日1000食弱も売れている。
全国的に低価格弁当がブームで、大手コンビニもメニューを増やしている。
サークルKサンクスは、09年4月14日から380円の「元気応援弁当」を発売する。魚、エビフライ、コロッケ、煮物などが入った幕の内弁当で、広報担当者によると500円相当の中身になっているそうだ。毎月具材を変えて、10月下旬まで販売する予定だ。
398円のパスタ6種類を3月上旬から発売しているローソン。これまでパスタの中心価格は435円だったが、不景気による消費者の生活防衛意識の高まりを受けて安くした。麺重量を10%アップ(08年比)し、値頃感のあるパスタになっている。