マクドナルドがJ-WAVEのケータイ・サイトを通じて「シャカシャカチキン」や「プレミアムローストコーヒー」の「¥0クーポン券」をインターネットで提供したところ、それを手にしたお客が店に殺到した。無料クーポン券を入手するには、ラジオで紹介されるラッキーナンバーが必要なのだが、この番号が2ちゃんねるなどにさらされたことから、誰でも入手できてしまった。2009年4月5日は初めての試みだったが、マクドナルドは今後も毎週日曜日に実施していく方針で「¥0クーポン券」を持ったお客でにぎわいそうだ。
ラッキーナンバーが2ちゃんねるや個人のブログなどに掲載
マクドナルドの「¥0クーポン券」は、FMラジオのJ-WAVEの「マクドナルド TOKIO HOT 100」を聴いて、そこで紹介される「ラッキーナンバー」をチェック。ケータイの番組ホームページ(HP)にアクセスして「ラッキーナンバー」などを入力すれば、手に入れられる。
番組は毎週日曜日13時から16時54分まで。その第1弾が2009年4月5日だった。
ところが、本来であればラジオを聴いていないと知り得ないラッキーナンバーがインターネットの2ちゃんねるや個人のブログなどに掲載され、ラジオを聴かなくても番号がわかってしまった。そのラッキーナンバーを使って「¥0クーポン券」を入手した人が現れた。
クーポン券は当日(日曜日)に入手して、その日(翌月曜日の午前5時まで)のうちに使う時間限定ということもあって、クーポン券を得ようと、J-WAVEの「TOKIO HOT 100」には短時間にアクセスが集中した。
J-WAVEは、「ケータイ・サイトに誘導する企画は初めてのことですし、実際に番組を聴いてアクセスしてくれた方がどの程度いたかなど、検証はできていません。ただ、(アクセスが)殺到したことは間違いありません」と話す。
大量入手や「¥0クーポン券」だけで食事
一方、インターネット上には「¥0」と入ったマクドナルドのレシートの写真がアップされ、なかには「シャカシャカチキン」18個、「プレミアムローストコーヒー」9個といった大量入手の「証拠」が掲載されたり、「¥0クーポン券」だけで食事をしている人の目撃コメントなどが寄せられたりと話題になった。2ちゃんねるや個人ブログでの、こうした盛り上がりがさらにクーポン券を手にした人々をマクドナルドに走らせたようだ。
アクセスが殺到したJ-WAVEではPR効果として有効だったようだが、マクドナルドはどうだったのか――。マクドナルドのケータイ・クーポンは、割引クーポン券が主流で「¥0クーポン券」はめずらしい。
マクドナルドは、「(収益面やPR効果などについて)まだわかりません」という。ただ、J-WAVEとのタイアップは通年企画なので、「毎週日曜日、なんらかのプレゼント企画を続けていきます」(広報担当者)と話している。