255%増加した北京の中古住宅取引量
3月の中古住宅の取引量について、北京市不動産交易管理網は、関連データーを公表した。それによると、売買した中古住宅は19,993戸で、先月より113%増、昨年同期比では255%増だった。購入者も新婚の夫婦が主であり、「投資目的で購入する人が少ない」と、経済・隔週刊誌の『財経』は分析する。
ただ、不動産アナリストの牛刀氏は、「2010年まで住宅価格の継続的な下落傾向は、変わらないだろう」と見る。北京社会科学院が公表したデーターもほぼ同様のことを示している。北京市では1044.1万平米の住宅の在庫があり、まだデベロッパーが保有しているという。住宅の平均面積が120平米にしても、これは87000戸に相当する。こうした需給状態を見ると、住宅市場はさらに弱含みが続くと思われる。
中国全体の不動産の状況について、中国社会科学院工業経済研究所の曹建海部長は、
「2009年に新たな住宅建設もあり、中国のどこの都市も住宅が余剰化している。都市住民の収入はあまり増加せず、住宅の継続的な値上げはあり得ないと思われる。中国の都市部では住宅価格は、今後は40%-50%の値下げ余地があるはずだ」
と分析する。
中国では株価は上がってきたが、住宅価格の引き上げは困難と思われている。しかし、個人投資家は異常に強気なのだ。
(J-CAST 北京)