大人になって罹るおたふく風邪 「寝られず泣く」ほどの痛み

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特効薬は存在しない

   「おたふく風邪」は正式には「流行性耳下腺炎」といい、「ムンプスウイルス」による感染症。飛沫および接触感染で伝染し、耳の下やあごの下部分が腫れ、痛みや発熱を伴う。「ムンプスウイルス」を退治する特効薬は存在せず、おたふく風邪と診断されると、鎮痛剤が処方され、腫脹箇所を冷やすなどしながら安静にし、ウイルスが弱まるのを待つしか方法はないという。

   SNSサイト「ミクシィ」にも「大人のおたふく風邪」なるコミュニティがあり、100人以上がメンバー登録されている。

「痛いし…顔はビッグだし、この辛さは『大人のおたふく』になった人にしかわかりませんよね!」
「大人になって感染するときついと聞いてはいましたが、予想以上です!」

と、「大人のおたふく」の辛さを吐露する書き込みが目立つ。

   なぜ「大人のおたふく風邪」は症状が重いといわれるのか。複数の医療関係者によると、「一概に大人だから重症、とはいえないが」と前置きしたうえで、「感染すると、大人のほうがウイルスに激しく抵抗し、高熱や症状が出やすいケースがある」と話す。また、「合併症が子どもよりも出やすいため」とも指摘する。

   思春期以降に感染した約20%の男性が「睾丸炎」、約7%の女性が「卵巣炎」を引き起こすそうだ。これが原因で不妊症になることはまれだというが、高熱や激痛が伴う。また、おたふく風邪患者の約10%が「無菌性髄膜炎」を併発する。治療が困難な「ムンプス難聴」を起こすケースもある。

   侮りがたい病気だが、特効薬は存在せず、確実な予防には「予防接種しかない」そうだ。副作用のリスクを懸念する声もあるが「数%、微熱や軽度の耳下腺腫脹がみられるケースもあるものの、髄膜炎にまで発展するケースは0.1%未満とまれ」ということだ。

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