王者・新潟コシヒカリ 「割安」北海道米に追い上げられる

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

味が同じランクで北海道産の方が3割程度安い

   北海道産に注目が集まっている要因の一つは、その「割安感」だ。農水省の「米穀の取引価格調査」によると、09年1月現在の精米の小売価格(10キロ)は、「きらら397」と「ななつぼし」が、それぞれ3696円と3561円。それに対して、味が同じランクと判断された「新潟コシヒカリ(一般)」は5096円。北海道産の方が、3割程度安い計算だ。また、新潟・魚沼産のコシヒカリは、7215円。さらに割高感が目立つ形だ。

   年産別の価格を見ても、新潟コシヒカリ(一般)の価格は07年産が5010円で08年産が5092円と1.6%の値上がりにとどまっているのに対して、「きらら397」は、07年産が3561円なのに対して08年産が3639円。伸び率は2.1%だ、少しずつ、価格の差が縮まっている様子がうかがえる。

   北海道側は、さらに攻勢をかけたい考えで、09年からは、新品種「ゆめぴりか」の生産・販売が本格化する。「ふっくら感とねばり」がセールスポイントで、札幌市内のデパートのイベントで試験的に販売された際には、連日45分~1時間で売り切れるという人気ぶりだった。

   一方の新潟コシヒカリは、05年から新品種の「コシヒカリBL」(BL米)の作付けが進んでいる。現在、県内に作付けされているコシヒカリの99%がBL米だとされる。新潟県では、「香り、つや、甘みは従来のコシヒカリと変わらない」と説明。BL米は従来種よりも「いもち病」に強く、その分農薬の量を大幅に減らすことが可能だとされる。このことから、農薬が減った分、品質が向上することを期待する声もある。

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