対馬の観光客、ウォン安で激減 韓国資本の飲食店も閉店

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   韓国資本による対馬「買い占め疑惑」問題にからんで、民主党の小沢一郎代表が「済州島を買ってしまえ」と発言したと報道されたことが波紋を呼んでいる。一時は「安全保障上問題だ」という見方まで飛び出したが、ウォン安で旅行客が激減、最近では、韓国資本が買い取った不動産を手放すケースもあるようだ。

小沢代表は「済州島を買ってしまえ」発言否定

   連合の前会長・笹森清氏は2009年3月11日夜都内の会合で、民主党の小沢代表との会話を取り上げた。各紙によると、小沢代表が「対馬のことをどう思うか」と質問。笹森氏が「対馬のことを心配している。ウォン経済に買い占められそうだ」と言ったことに対して、小沢代表は「円高だから済州島を買ってしまえ」と発言したという。しかし、12日、「特定の話ではない」として、小沢代表はこの発言を否定している。

   これが各紙に取り上げられ、対馬問題に注目が集まっている。対馬では、韓国人が次々と不動産を買収していることが報道され、海上自衛隊対馬対策本部の隣接地までが買われたという話まで出ていた。J-CASTニュース2008年10月26日、「1町で2、3軒程度の買収」があったことを報じている。

   もともと対馬には05年以降から、韓国人観光客が大挙して押し寄せていた。観光客が右肩上がりに伸びており、07年には計6万5000人ほどが韓国から訪れた。これは、島の人口約3万7000人の倍くらいの数。経済が活発すると歓迎されていた。ただし、観光客のマナーの悪さもたびたび取り上げられてもいた。

「飲食店を閉めたり、やめたりしているケースも目立っています」

   しかし、ウォン安となった08年9月以降、韓国人観光客は激減している。対馬市の観光物産推進本部によると、韓国からの入国者は08年10月には約7800人で前年比5%減。11月は約4400人で同45%減、12月約2300人と同55%減だった。

   観光物産推進本部はこう話す。

「ほとんどの観光バスが満員でフル回転だった9月以前に比べ、最近はあまり走らなくなったことが見た目にもわかる。また、定期船も週末には2~3便あったものが、今では1便に減った」

   対馬市内のあるホテルでも、08年7月までは満室が続いていたが、宿泊客は徐々に減った。とくに、08年10月以降は、部屋の半分以下ほどしか埋まらない状況が続き、「苦しかった」と嘆く。09年1月からは料金を1000円値下げる対策をとり、50室ある客室は7~8割ほどが埋まっているそうだ。ただ、客単価は落ち、依然として売り上げは苦しい。別のホテルでは、観光客がほとんど泊まっていないケースもあった。

   担当者は、このような状況に「今後どうなるかわからない。これまで韓国人観光客頼みだったところがあるが、これからは日本人客も呼び込むようにしないと、先行き見込みがないのでは」と頭をかかえている。

   また、対馬市議会の国境離島活性化特別委員会委員長をつとめる、作元義文さんは、

「以前は韓国人観光客が来ることを見込んで、土地や建物を買い取り、飲食店などをオープンしていました。それが、最近では飲食店を閉めたり、やめたりしているケースも目立っています。韓国資本による不動産の買い取りも、それほど増えていないようです」

と話している。

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