ハリウッド版「DRAGONBALL」 原作者は「え?って感じ」

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   全世界で単行本が2億部以上売れているマンガ「ドラゴンボール」。いよいよ2009年3月13日からハリウッドの実写映画板「DRAGONBALL EVOLUTION」が全国公開される。ネット上の映画レビューには、早くも先行上映会で鑑賞したファン達の感想が出ているが、「突っ込み所」が多く、なんとも「辛口の評価」になっているようなのだ。ただ、一方で配給会社によると、前売り券の売れ行きは絶好調だそうだ。

「『新ドラゴンボール』として鑑賞するのが正解かもしれません」

   この映画の公開にあたり、漫画家で原作者の鳥山明さんの異例のコメントが予告編ムービーに掲載された。そこには、

「脚本やキャラクター造りは原作者としては『え?』って感じはありますが(中略)僕やファンの皆さんは別次元の『新ドラゴンボール』として鑑賞するのが正解かもしれません」

と書かれている。そして、監督や俳優、スタッフは優秀な人ばかりなので大傑作になっている可能性もあり、「おおいに期待しています」と結んでいる。

   マンガの「ドラゴンボール」は、伝奇小説「西遊記」に登場する「孫悟空」をモデルにした、同名の少年が主人公。どんな願いでも一つだけ叶えてくれる「神龍(シェンロン)」を呼び出すために必要な「ドラゴンボール」を7つ集めるために旅を続ける。仲間との出会いや敵との戦いを通して主人公は成長。自分の出生の秘密を知った後は、地球を救うために戦う。映画版のストーリーも原作とほぼ同じ内容のようにオフィシャルサイトには書かれている。

   この映画は09年3月11日、12日に先行上映されるが、ネット上の「映画レビュー」には早くも11日までに鑑賞した人たちのレビューが上がっている。それを見ると、なんとも散々な内容が目立っているのだ。

   SNS「ミクシィ」のレビューには15件の書き込みがあって、

「すとーりーもキャラ設定も大変なコトになっちょります。鳥山サンはなぜOK出しちゃったんでしょ??」
「ドラゴンボールをアメリカ人に台無しにされた気がする」

などの感想が並んでいる。満足度評価は「5つ星」で満点なのだが、星が一つ、というのが多く、平均では1.6星だった。

   口コミサイト「映画生活」のレビューには3件の書き込みがあり、満足度の平均は100点満点中33点。

「私個人としては、正直20点。息子が『カメハメハ~!!』と喜んだので、その分プラス30点で、50点の評価と致します」

などと書いた人もいる。

配給会社「前売り券の売れ行き絶好調」

   かなり低い評価だが、書き込んだ人たちは、昔からの「ドラゴンボール」ファンで、自分達が見てきたマンガやアニメが、そのまま実写になると期待していたように受けとれる。そのため、

「原作のファンでない人から見れば、それなりに見応えのある映画かもしれない」
「過程やキャラクターは別物で、オリジナルと思ったほうが違和感はありません」

といった感想も出ている。

   この映画を配給する20世紀フォックスジャパンによると、09年3月10日に行ったプレミアム試写会には6000人以上のファンが訪れ、相当な盛り上がりを見せた、という。同社宣伝部は、

「映画に原作の名前を付け、登場人物の名前も同じですが、ハリウッドの『別次元の作品』として訴求してきました」

と説明する。その結果、心配された原作との違いについて「あら探し」する人も少なく、原作を知っている人も知らない人も楽しんでもらえた、と話している。前売り券は08年12月から発売しているが売れ行きが非常に良く、今後、全国で最低でも500スクリーンで上映することになるのだそうだ。

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