減産進めても、それに追いつかないほどの販売減
しかし、いくら減産を進めて在庫調整しても、それに追いつかないほど販売減が進んでいるのが実態だ。2月ばかりか3月以降についても、「先行きがまったく見えない」(自動車大手幹部)との見方は強まっている。
2月の米新車販売も、前年同月比41.4%減の68万8909台と、2カ月連続で70万台を割り込み、81年12月以来、約27年ぶりの低水準に落ち込んだ。日本メーカーの2月の米新車販売も、トヨタが39.8%減の10万9583台、ホンダが38.0%減の7万1575台など、軒並み4割前後の大幅減に陥っている。
「頼みは中国などの新興市場だが、米国の景気が回復しない限り、新興市場も厳しさが続くだろう」(大手幹部)との見方は支配的だ。日本経済を支えてきた自動車産業の減産の動きは一段と加速しかねない状況で、日本全体の行方にも暗雲が消えない。