回復の兆しをみせる中国経済  海運や鉄鋼、電気機器など中国関連株が大健闘

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建設機械や鉄鋼など公共投資関連に注目

   第一生命経済研究所の嶌峰義清・主席エコノミストは、「中国経済は08年11月をボトムに、生産や企業の受注判断が急速に改善しはじめています。経済環境の激変を受けて、政府も公共投資を急ぎ進めているものと思われます」と話す。

   いま、中国向けビジネスで恩恵を受けているのは「公共投資」、中国のインフラ整備にからむ分野で、たとえば建設機械や鉄鋼、建材、資源や海運、精密機器などだ。

   鉄鉱石などを運ぶ船舶の運賃を示すバルチック海運指数が08年12月を底に上向きはじめ、薄日が射してきた海運業界だが、それも中国の鉄鉱石需要が支えているといっていい。2010年の上海万博を控えて、なお旺盛な需要が見込まれている。

   世界中で不振をきわめる自動車業界だが、たとえばトヨタ中国は、工場の稼働休止などで生産調整を行ってはいるものの人員削減には手をつけずに済んでいて、日本国内に比べればまだ「軽症」。現地生産・現地販売なので、在庫調整にめどが立てば復調がみえてくる。

   「工場の稼働停止」や「減産」の文字が目立つなかで、白物家電向けモーター駆動ユニットを生産する日本電産サンキョーは、浙江省に建設中の第2工場を5月から稼働する計画で、中国の消費拡大に、大いに期待している。

   製造業のみならず、最近は小売・流通業の進出も目立ちはじめた。中国経済の成長を見越した日本企業の進出はなおも続く。

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