生き残るには、地域密着に戻るしかない?
全体的に広告費が減っているが、元気がいいフリーペーパーもある。
スターツ出版は、クーポン付きで店舗情報を載せている「アエルデ」など複数のフリーペーパーを発行している。
09年2月5日に発表した08年12月期(08年1~12月)中間決算短信によると、「飲食店等のクーポン付きフリーペーパーを展開している地域情報紙事業においてもほぼ予算を達成している」とあり、「アエルデ」が健闘しているようだ。
「R25」「L25」「ホットペッパー」などを展開するリクルートは、無料情報紙「EX:JAPON(エクスプレスジャポン)」を09年1月19日に創刊。30~40歳代をターゲットにした週刊タブロイド紙で、経済関連の記事を載せている。裏面には沿線店舗の広告や特典情報も扱う。
毎週月曜日に東急沿線東横線と田園都市線の渋谷や横浜など主要30駅で配布、発行部数は5万部。現在はテスト段階だが、配布範囲を拡大して4月以降に正式創刊する。
前出のJAFNA専務理事は、
「新聞や雑誌が扱うのは大企業のナショナル広告ですが、フリーペーパーが扱っているのは主にローカル広告です。ナショナル広告は代理店が扱っているのに対し、ローカル広告は足で稼ぐ営業がものを言います。地域の広告にも多様な分野があるので、元気がいい業種に営業をかければいい。営業力次第で救いようがあります」
と話している。
2000年から急増し、ピーク時は年間200紙も創刊されていたフリーペーパー。不況で広告が減り、今までの路線の軌道修正を迫られているのは確かだ。