小沢代表「便宜を供与した事実はあり得ない」
今回の事件でも、業者から大久保隆規容疑者らに働きかけがあったと新聞やNHKが報じている。東京地検特捜部の調べで、西松建設が公共工事の受注が有利になるように期待して、小沢一郎代表の団体に献金していた疑いがあるというのだ。
小沢代表は、自民党時代には、若くして幹事長も務め、「田中角栄の秘蔵っ子」、「竹下派七奉行の一人」などと呼ばれた。角栄や竹下派と言えば、汚職事件があるたびに、公共事業とのかかわりを何度も指摘されている。小沢代表の事件との関わりはまだ不明だが、角栄時代からの政治家と企業の利権構造がまだ残っているのだろうか。
読売新聞は、4日のコラム「よみうり寸評」で、西松建設元幹部の証言として、1993~4年のゼネコン汚職がこの事件にも影響していると指摘した。この元幹部は、事件について、「金丸信・元自民党副総裁とのつきあいの延長線上にあった。腐れ縁だ」と語ったというのだ。そして、「当時の厳しい批判もあって今回は企業名を隠すのに手の込んだ工夫をした」としている。
小沢代表は、4日の会見で、「献金に対して私や秘書が便宜を供与した事実はあり得ない」と反論している。さらに、J-CASTニュースでは4日午後、大久保容疑者の影響力や角栄時代からの利権構造について聞こうと、事務所サイドに取材を申し込んだ。しかし、小沢代表の地元事務所は、電話をかけても留守電になるばかり。東京の国会事務所では、「私どもの秘書は不在で、連絡を取ってみます。このような状況なので、地元がどうなっているかは把握しかねます」と言う。