梨元勝さんはケータイサイトに活路
ワイドショー衰退の理由については、テレビ批評で知られる作家の麻生千晶さんは、こう指摘する。
「昔のように裏話を知っているようなリポーターが少なくなったからですよ。芸能人について何かコメントしても、視聴者から『そんなことは分かってる』とバカにされているんです」
麻生千晶さんは、リポート力低下の理由について、テレビ界での縛りが大きいことを挙げる。
「エイベックスやジャニーズといった芸能プロで寡占状態になっており、タレントを厳重に管理して、すきを見せないんです。リポーターも個人でやっているので、パパラッチのような過激なことをすると自分の首を絞めることになってしまう。だから、真実を追究する姿勢のない生ぬるいリポーターが多くなり、ワイドショーがつまらなくなってしまいました」
また、芸能人がブログで発表するようになり、リポーターが真価を発揮できる記者会見が少なくなったことも一因とみる。
「ブログだと、編集されないので、一方的で都合のよいことを発信できるんです。ワイドショーがブログに書かれたことを後追いすることも見られますね」
さらに、テレビ不況で、人件費などが削られていることもリポーター出演減少の背景にあるとみている。代わりに、局アナなどで代行するケースも増えている。
これに対し、芸能リポーターには、主な活動の場をテレビから移す動きも出ている。ケータイサイト「梨元 芸能!裏チャンネル」を運営している梨元勝さんだ。
「ワイドショー打ち切りは、リポーターが自主規制して、自分で自分の首を絞めた結果ですよ。浜崎あゆみさんが1月4日にハワイに来たとき、うちは週刊新潮が報じた米国人宝石デザイナーの恋人について質問しましたが、あ然としたのは、キー局がこの場面を放送しなかったことですね。大きなプロダクションに配慮したようですが、こんなバカなことはありません」
ただ、梨元さんは、縛りのない地方のテレビ番組には、今も出演しており、浜崎あゆみさんのリポートも放送されたという。